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子ども・子育て支援金(拠出金)とは?負担額・計算方法・対象者を徹底解説【2026年最新】
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執筆者:
公開:
2025.09.03
更新:
2026.07.22
2026年4月から、子ども・子育て支援金の徴収が始まり、会社員では給与明細の健康保険料などに新たな負担が反映されています。「独身税なのか」「自分はいくら負担するのか」と疑問に感じても、制度の名称や徴収方法が複雑で、実態をつかみにくいのが現状です。この記事では、制度の目的、対象者、開始時期、年収・保険別の負担額、使い道、「実質的な負担なし」の意味までを具体的に解説します。
目次
子ども・子育て支援金制度の概要
子ども・子育て支援金制度は、社会全体で子育て世帯を支えるために創設された、新しい財源確保のしくみです。2026年4月分の保険料から徴収が始まっており、児童手当の拡充や育児支援の充実など、満額時には総額1兆円規模の少子化対策の財源となります。
医療保険(健康保険や国民健康保険など、病気やけがに備える公的な保険制度)のしくみを活用して徴収される点が、これまでの税を財源とした子育て支援策との大きな違いです。
2025年の出生数は67万1,236人で過去最少を更新
少子化・人口減少は、日本が直面する最大の危機のひとつです。政府は、若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでが、少子化の流れを反転できるかどうかのラストチャンスだとしています。
少子化のスピードは想定を上回っています。厚生労働省が2026年6月に公表した人口動態統計(概数)によると、2025年の出生数(日本人)は67万1,236人で、10年連続で過去最少を更新しました。
合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数の平均)も1.14と過去最低を記録し、東京都では3年連続で1を下回っています。国の将来推計より約17年も早いペースで少子化が進んでおり、対策の緊急性は一段と高まっている状況です。
- こうした危機的な状況を受けて、政府は「こども未来戦略」を策定し、総額3.6兆円規模の「こども・子育て支援加速化プラン」をとりまとめました。その財源の一部として、1兆円を子ども・子育て支援金でまかなう計画です。
制度の目的と意義
子ども・子育て支援金制度の目的は、全世代・全経済主体で子育て世帯を支える「新しい分かち合い・連帯のしくみ」をつくる点にあります。子どもがいる世帯だけでなく、すべての世代と企業が少子化対策に参加するという考え方です。
この制度により実現される支援は、妊娠・出産から高等教育まで、ライフステージに応じた切れ目のないものとなります。児童手当の抜本的拡充や育児休業給付の充実、保育制度の拡張など、多岐にわたる施策が展開されています。
「独身税」と呼ばれる理由と誤解の真相
子ども・子育て支援金制度は、SNSやメディアで「独身税」という通称で呼ばれるケースが多くあります。しかし、この呼び方には大きな誤解が含まれており、制度の本質を正しく理解しておきましょう。
なぜ「独身税」と呼ばれるのか
「独身税」と呼ばれる理由は、子育て世帯への支援が目的であるにもかかわらず、子どもがいない世帯や独身者にも同じように負担が求められるためです。
支援の恩恵を直接受けない層にとって、「負担だけが増える制度」と感じられ、SNS上で「独身税」という表現が広まりました。とくに2026年4月の徴収開始前後には、給与明細を見た人たちの投稿をきっかけに、あらためて話題となっています。
独身税の正式名称は「子ども・子育て支援金」
「独身税」はあくまで俗称で、正式名称は「子ども・子育て支援金」です。実際には独身者だけに課されるものではなく、医療保険に加入するすべての人が対象となるため、既婚者や子育て中の世帯も同じように負担します。
また、徴収の形は税金ではなく社会保険料への上乗せであり、厳密には「税」でもありません。集められたお金は国の「こども・子育て支援特別会計」で管理され、少子化対策以外には使われないしくみです。
- こうした危機的な状況を受けて、政府は「こども未来戦略」を策定し、総額3.6兆円規模の「こども・子育て支援加速化プラン」をとりまとめました。その財源の一部として、1兆円を子ども・子育て支援金でまかなう計画です。
子ども・子育て支援金と「子ども・子育て拠出金」の違い
名前がよく似た制度に「子ども・子育て拠出金」がありますが、両者はまったく別の制度です。支援金は2026年4月に新設された労使折半の負担であるのに対し、拠出金は以前からある事業主(会社)だけが負担するお金だからです。
具体的な違いは、以下の表のとおりです。
| 項目 | 子ども・子育て支援金 | 子ども・子育て拠出金 |
|---|---|---|
| 開始時期 | 2026年4月(新設) | 1971年度創設(旧・児童手当拠出金) |
| 負担者 | 医療保険の加入者と事業主(労使折半) | 事業主のみ(全額会社負担) |
| 上乗せ先 | 医療保険料(健康保険料など) | 厚生年金保険料 |
| 2026年度の料率 | 0.23%(被用者保険・労使合計) | 0.36% |
| 主な使い道 | 児童手当拡充・こども誰でも通園制度など | 児童手当・放課後児童クラブ・企業主導型保育など |
子ども・子育て拠出金の料率は、2020年度に0.36%へ引き上げられて以降、2026年度も同率で据え置かれています。従業員本人の給与から天引きされるものではないため、個人の手取りに直接影響するのは「支援金」のほうです。
出典:日本年金機構「子ども・子育て拠出金率が改定されました」
いつから始まった?子ども・子育て支援金の徴収スケジュール
子ども・子育て支援金の徴収は、2026年4月分の保険料からすでに始まっています。法律の成立から約2年間の準備期間を経て、2026年度から2028年度にかけて段階的に導入されるスケジュールです。
多くの会社は社会保険料を「翌月徴収」(4月分を5月の給与から控除)としているため、会社員の場合は2026年5月支給の給与から天引きが反映されているケースが一般的です。
- 支援金の総額は3年間をかけて段階的に増えていきます。初年度の2026年度は約6,000億円、2027年度は約8,000億円、2028年度に満額の約1兆円となる計画です。
段階的な導入により、医療保険制度への影響をおさえながら、確実に財源を確保していくしくみとなっています。なお、2028年度の水準で法律上の上限が定められているため、その後も際限なく増え続けるわけではありません。
子ども・子育て支援金の対象者と徴収方法
子ども・子育て支援金の対象者は、医療保険に加入するすべての人です。年齢や子どもの有無に関係なく、社会保険制度を通じて負担します。
負担対象となるのはすべての医療保険加入者
医療保険の被保険者および被扶養者が、支援金の対象です。具体的には、会社員・公務員が加入する被用者保険、自営業者などが加入する国民健康保険、75歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度の加入者すべてが含まれます。
ただし、実際に保険料を負担するのは被保険者(保険料を支払う人)のみです。被扶養者(扶養されている配偶者や子どもなど)に、直接の負担はありません。
- なお、子どもがいない人や子育てが終わっている人も、支援金を納める必要があります。少子化・人口減少は、医療保険制度をふくむ社会保障全体の持続可能性にかかわる問題だからです。
つまり、国民皆保険制度や社会保険制を維持するために、子ども・子育て支援金は重要な役割を果たします。
国民健康保険:高校生年代までの子どもは均等割が10割軽減
支援金が少子化対策の財源であることをふまえ、国民健康保険では18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者(高校生年代まで)について、支援金分の均等割額が全額(10割)軽減されます。
均等割とは、世帯の加入者1人ごとに定額でかかる保険料のことです。子どもの数が多いほど世帯負担が重くなる課題に配慮した措置で、申請は不要で自動的に軽減されます。自営業の子育て世帯にとって重要な負担軽減策です。
医療保険と一体化して徴収される
支援金は、既存の医療保険料と一体で徴収されます。新たな手続きや別途の支払いは必要なく、いまの保険料の支払いと同じ方法で徴収されるしくみです。
- 被用者保険の場合、事業主と被保険者が折半して負担します。給与から天引きされる健康保険料に支援金分が上乗せされ、同額を会社も負担する形です。国民健康保険や後期高齢者医療制度では、保険料と合わせて個人が負担します。
なお、給与明細への表示方法は会社や保険者によって異なります。「健康保険料」に含めて表示される場合と、「子ども・子育て支援金」として別項目で表示される場合があるため、内訳が気になる方は勤務先に確認してみてください。
賞与(ボーナス)からも徴収される
支援金は毎月の給与だけでなく、賞与も徴収の対象です。標準賞与額(税引き前の賞与から1,000円未満を切り捨てた額)に支援金率をかけて計算され、健康保険と同じく年度累計573万円の上限が適用されます。
産休・育休中は支援金の徴収が免除
支援金は健康保険料のしくみを利用して徴収されるため、産前産後休業中・育児休業中で社会保険料が免除されている期間は、支援金も同様に免除されます。
免除は健康保険料・厚生年金保険料の免除申請に連動して自動適用されるので、別途の手続きは不要です。育休復帰後に標準報酬月額が改定された場合は、それに応じて支援金額も再計算されます。
子ども・子育て支援金はいくら?具体的な負担額
支援金の負担額は、加入する医療保険の種類や収入によって異なります。加入者1人あたりの平均では、2026年度に月額250円、2028年度の満額時に月額450円の負担となる見込みです。
2026年度の支援金率は「0.23%」
被用者保険(協会けんぽ・健保組合・共済組合)の2026年度の支援金率は、全国一律で0.23%です。労使折半のため本人負担率は実質0.115%で、事業主も同率を別途負担します。
- たとえば標準報酬月額(給与を一定の等級に区分した社会保険用の金額)が30万円の会社員の場合、支援金額は月690円、本人負担は345円です。料率は2028年度にかけて段階的に引き上げられ、最終的に0.4%程度になる見込みです。
なお、健康保険組合では組合ごとに料率が異なる場合があります。正確な金額を知りたい方は、加入先の保険者からの通知を確認しましょう。
年収別の本人負担額(2026年度・被用者保険)
こども家庭庁の試算によると、被用者保険に加入する会社員・公務員の本人負担額(労使折半後)の目安は以下のとおりです。
| 年収 | 本人負担額(月額) |
|---|---|
| 200万円 | 192円 |
| 400万円 | 384円 |
| 600万円 | 575円 |
| 800万円 | 767円 |
| 1,000万円 | 959円 |
年収が高いほど負担額も大きくなるしくみです。これは、支援金が標準報酬月額に比例して決まるためで、いわゆる「応能負担」(支払い能力に応じた負担)の考え方が採用されています。
医療保険別の負担額一覧(加入者1人あたり平均)
以下は、こども家庭庁が試算した加入者1人あたりの月額負担額です。
| 区分 | 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 |
|---|---|---|---|
| 全制度平均 | 250円 | 350円 | 450円 |
| 国民健康保険(市町村国保) | 250円(一世帯あたり300円) | 350円(一世帯あたり400円) | 450円(一世帯あたり600円) |
| 後期高齢者医療制度 | 200円 | 250円 | 350円 |
| 協会けんぽ | 300円(被保険者1人あたり450円) | 400円(同550円) | 500円(同700円) |
| 健保組合 | 250円(被保険者1人あたり400円) | 350円(同550円) | 450円(同700円) |
| 共済組合 | 300円(被保険者1人あたり500円) | 400円(同600円) | 500円(同800円) |
協会けんぽ(中小企業の会社員)に比べて、健保組合(大企業の会社員)や共済組合(公務員)の被保険者1人あたりの負担額が高くなっています。これは、加入者の平均的な報酬水準や被扶養者の割合が制度ごとに異なるためです。
大企業の健康保険組合と協会けんぽの違いに関しては、こちらのQ&Aも参考にしてみてください。
支援金の計算方式
会社員や公務員の場合、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に支援金率をかけて計算されます。計算式は「標準報酬月額(または標準賞与額)×0.23%」で、その半分が本人負担です。
自営業者などが加入する国民健康保険では、所得割・均等割といった現行の算定方式に支援金分が上乗せされます。料率は市区町村によって異なり、2026年4月以降に届く保険料通知書で支援金額を確認できます。
なお、支援金は健康保険料と同じく、所得税・住民税の社会保険料控除の対象です。
子ども・子育て支援金の使い道と支援内容
集められた支援金は、子ども・子育て支援法で定められた事業にのみ使われ、ほかの目的に流用されることはありません。主な支援内容を見ていきましょう。
児童手当の抜本的拡充
2024年10月から実施されている児童手当の拡充が、支援金の主要な使い道です。従来は中学生までだった支給対象が、高校生年代(18歳年度末)まで延長されました。
第3子以降の支給額も大幅に増額され、年齢に関係なく月額3万円が支給されます。所得制限も完全に撤廃され、すべての世帯が支給対象です。これらの拡充により、子どもが3人いる家庭では総額で最大400万円程度の増額となります。
【シミュレーション】児童手当をNISAで運用したらいくらになる?
拡充された児童手当は、生活費に充てるだけでなく、NISA(運用益が非課税になる少額投資非課税制度)でつみたて運用する選択肢もあります。教育費の負担が本格化するのは大学進学のタイミングであり、児童手当の支給期間とつみたて期間がほぼ重なるためです。
第1子・第2子の場合、児童手当の総額は約234万円です(3歳未満:月1万5,000円、3歳〜18歳年度末:月1万円)。これを毎月そのままNISAでつみたて投資し、18年間運用した場合の試算は以下のとおりとなります。
| 運用利回り(年率) | 第1子・第2子(元本234万円) | 第3子(元本648万円) |
|---|---|---|
| 運用しない場合 | 234万円 | 648万円 |
| 年率3% | 約316万円(+約82万円) | 約860万円(+約212万円) |
| 年率5% | 約392万円(+約158万円) | 約1,052万円(+約404万円) |
※毎月初に児童手当と同額を積み立て、月次複利で18年間(216ヵ月)運用した場合の筆者試算。税金・手数料は考慮していません。児童手当の支給額は、こども家庭庁「児童手当制度のご案内」にもとづきます。
- 年率3%の控えめな運用でも、第1子・第2子で約82万円の運用益が期待できる計算です。月3万円が支給される第3子なら、元本648万円が約860万円に育ち、私立大学の学費水準もカバーしうる規模になります。NISAなら運用益は非課税のため、この差はそのまま手取りの差です。
ただし、投資である以上、元本割れのリスクは避けられません。大学入学の直前に相場が下落する可能性もふまえ、使う時期が近づいたら値動きの小さい資産へ移すなど、出口を意識した運用を心がけましょう。教育資金の全体設計に不安がある方は、FPなど専門家への相談も選択肢のひとつです。
妊娠・出産時の支援強化
妊婦のための支援給付
2025年度から制度化された「妊婦のための支援給付」では、妊娠届出時に5万円、出産後に子の人数×5万円が支給されます。双子の場合は妊娠届出時5万円+出産後10万円で、合計15万円の支援です。
従来の「出産・子育て応援交付金事業」が恒久的な制度となり、妊娠期からの切れ目のない支援が実現しました。
出産費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
出産育児一時金の拡充
出産育児一時金は、2023年4月に42万円から50万円に引き上げられました。さらに、2026年度をめどに出産費用(正常分娩)の保険適用導入も検討されており、妊婦の経済的負担のさらなる軽減が期待されています。
出産育児の手当・一時金や給付金の活用方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
出産費用の無償化へ:2026年5月に改正法が成立
出産育児一時金は、2023年4月に42万円から50万円に引き上げられました。しかし、正常分娩(帝王切開などをともなわない通常の出産)の全国平均費用は2024年度に約52万円まで上昇し、一時金だけではまかなえないケースが増えています。
こうした状況を受けて、2026年5月に「標準的な出産費用を無償化する」改正法が成立しました。厚生労働省が分娩費用の全国一律価格を定め、公的保険から医療機関に全額給付するしくみへと改められます。施行は改正法の公布から2年以内の予定です。
- あわせて、すべての妊婦を対象とする定額の現金給付も新設されます。個室利用料などの自己負担をおさえる狙いです。妊娠・出産を検討している方は、施行時期の続報をチェックしておきましょう。
出生後休業支援給付
2025年4月に創設された「出生後休業支援給付」では、両親がともに14日以上の育児休業を取得した場合、最大28日間の給付が上乗せされます。通常の育児休業給付と合わせて、手取り10割相当の支援です。
父親は子の出生後8週間以内、母親は産後休業後8週間以内の取得が条件となります。配偶者が専業主婦(夫)の場合やひとり親家庭の場合は、配偶者の育休取得は要件とされません。
出生後休業支援給付については、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
育児時短就業給付
同じく2025年4月創設の「育児時短就業給付」では、2歳未満の子を育てながら時短勤務をする場合、時短勤務中に支払われた賃金の10%相当額が支給されます。育児期の柔軟な働き方を経済面から支える制度です。
出生後休業支援給付と育児時短就業給付に関しては、こちらのQ&Aも参考にしてみてください。
国民年金保険料の育児免除(2026年10月開始)
2026年10月1日から、子を育てる自営業者・フリーランスなど(国民年金第1号被保険者)について、その子が1歳になるまで国民年金保険料が免除される制度が始まります。
免除期間は最大12ヵ月ですが、産前産後免除が適用される実母は産前産後免除に続く9ヵ月(合わせて最大13ヵ月)です。所得要件や休業要件はなく、父母ともに対象となります。
2026年度の国民年金保険料は月額1万7,920円のため、夫婦ともに免除されれば家計への効果は小さくありません。免除期間中も「保険料納付済期間」に算入され、将来の基礎年金は満額が保障されます。
出典:日本年金機構「令和8年(2026年)10月から国民年金保険料の育児免除制度が始まります!」
こども誰でも通園制度(2026年4月から全国で本格実施)
「こども誰でも通園制度」は、保護者の就労状況に関係なく保育所などを利用できる新しい制度で、2026年4月から全国の自治体で本格実施されています。対象は、保育所等に通っていない生後6ヵ月から満3歳未満の子どもです。
国の基準では子ども1人あたり月10時間を上限に、時間単位での利用が可能です。保護者の用事やリフレッシュ目的でも利用でき、利用料は1時間あたり300円程度が目安とされています(自治体・施設により異なります)。
なお、2027年度までは自治体が条例で利用上限を月3〜10時間の範囲で設定できる経過措置があるため、実際の利用可能時間はお住まいの自治体に確認しましょう。
「実質的な負担なし」のしくみ
政府は、支援金制度について「実質的な負担なし」で構築するとしています。歳出改革による社会保険負担の軽減効果と賃上げの効果を活用し、支援金導入による社会保障負担率の上昇が、これらの軽減効果を超えないよう設計されているためです。
ここで注意したいのは、「実質負担なし」の意味です。これは、国全体として国民所得に対する社会保険料負担の割合(社会保障負担率)が上昇しないようにするという意味にすぎません。
個々人の給与明細では、支援金の分だけ天引き額は確実に増えます。「自分の手取りがプラスマイナスゼロになる」という意味ではない点をおさえておきましょう。個人レベルでの実感は、賃上げの進み具合や歳出改革の効果によって変わってくる可能性があります。
なお、社会保険や税金に関しては「年収の壁」も関係しています。詳細は、こちらの記事をご覧ください。
この記事のまとめ
子ども・子育て支援金は、医療保険を通じて全世代で少子化対策の財源を負担する制度であり、独身者だけに課される税ではありません。負担額は加入する保険や収入によって異なり、給与や賞与にも反映されます。まずは給与明細や保険料通知書で支援金の内訳を確認し、自分の負担額と利用できる支援策を照らし合わせましょう。不明点があれば、勤務先や加入先の保険者に確認することが大切です。

金融系ライター
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
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子ども・子育て支援金
子ども・子育て支援金とは、子育てをしている家庭を経済的に支えるために支給される公的な給付金です。具体的には、教育費や保育費の負担を軽減し、安心して子どもを育てられる環境を整えることを目的としています。 支援金の種類や金額、支給方法は自治体や制度によって異なることがありますが、多くの場合、子どもの人数や年齢、世帯の所得に応じて決まります。この支援金は、生活費や教育資金の一部として活用できるため、資産運用や家計管理においても重要な要素です。将来に向けた資金計画を立てる際に、このような制度をしっかり活用することで、無理のない形で子育てと資産形成を両立することが可能になります。
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被用者保険とは、企業や公的機関に雇われて働いている人が加入する健康保険制度の総称です。主に会社員や公務員が対象となり、給与から保険料が天引きされ、雇用主と被用者が保険料を折半して支払う仕組みになっています。被用者保険に加入していると、病気やけがの際の医療費の一部が給付されるだけでなく、出産手当金や傷病手当金などの保障も受けられる場合があります。 また、高額医療費制度や介護保険などの他の社会保障制度とも連動しており、安心して働きながら生活を支える役割を果たしています。資産運用の観点では、これらの保障を理解しておくことで、無駄な保険の重複加入を避け、効率的にリスク管理を行うことが可能になります。
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国民健康保険とは、自営業者やフリーランス、退職して会社の健康保険を脱退した人、年金生活者などが加入する公的医療保険制度です。日本ではすべての国民が何らかの健康保険に加入する「国民皆保険制度」が採用されており、会社員や公務員が加入する「被用者保険」に対して、それ以外の人が加入するのがこの国民健康保険です。 市区町村が運営主体となっており、加入・脱退の手続きや保険料の納付、医療費の給付などは、住民票のある自治体で行います。保険料は前年の所得や世帯の構成に応じて決まり、原則として医療機関では医療費の3割を自己負担すれば診療を受けられます。病気やけが、出産などの際に医療費の支援を受けるための基本的な仕組みであり、フリーランスや非正規労働者にとっては重要な生活保障となる制度です。
後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度とは、75歳以上の高齢者(および一定の障害がある65歳以上の方)を対象とした日本の公的医療保険制度です。2008年に創設され、それまでの国民健康保険や被用者保険とは別に、医療費の負担をより明確にし、公平な制度運営を目指して導入されました。 この制度では、対象者は個人単位で保険に加入し、原則として年金からの天引きで保険料を納めます。医療機関を受診した場合には、所得に応じて自己負担割合(原則1割、一定以上の所得がある人は2割または3割)で医療費を支払います。 高齢化が進む中で、医療費の増加にどう対応していくかが社会全体の課題となっており、後期高齢者医療制度はその一つの柱として、安定的な医療提供と財源確保のバランスを図る役割を担っています。資産運用においても、老後の医療費を見積もる際に、この制度の仕組みを理解しておくことは重要です。
被扶養者
被扶養者とは、健康保険に加入している人(被保険者)に生活の面で養われていて、自分では保険料を払う必要がない家族のことを指します。 一般的には、配偶者、子ども、親などが該当しますが、その人の年収が一定額以下であることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。たとえば、専業主婦(または主夫)や収入の少ない学生の子どもなどが典型的な例です。 被扶養者は、自分で健康保険に加入していなくても、扶養している被保険者の健康保険を通じて医療を受けることができ、医療費の一部負担で済みます。 この仕組みによって、家族全体の保険料負担が軽減されるメリットがあります。ただし、就職などで収入が増えた場合には扶養から外れ、自分自身で保険に加入する必要があります。







